筑後市内 景況調査レポート(令和7年上半期)

概況(まとめ)

令和7年前半の筑後市は、全体として厳しい状況です。売上・利益が「減った」と答えた事業者が半数を超え、買い控えやコスト上昇の影響が色濃く出ています。一方で、来期に「設備投資を予定」とする事業者は28%と、改善への動きも見え始めています。今の最大の課題は、売上の減少と人件費・仕入れ高騰。さらに、お客様のニーズ変化への対応が遅れがちなのも懸念材料です。

  1. 市内の動向(数字と読み取り)
    売上見通し:「増える」19%、「変わらない」37%、「減る」44% → 慎重な見方が強い。
    設備投資:今期に実施したのは18%にとどまるが、来期は28%が予定。投資意欲が少し戻りつつある。
    実績(前期比)
    売上:増加16%、横ばい30%、減少54%
    利益:増加14%、横ばい31%、減少56%
    取引条件(支払い・回収など):大きな変化なし(横ばい76%)
    数字からは「売上・利益は減少基調。ただし資金繰りの悪化は限定的」という姿が見えてきます。
  2. 業種ごとのようす
    ・製造業:材料費の高騰が重荷。ただし売上を伸ばしている会社もあり。
    ・卸売業:仕入れ価格の上昇を販売価格に反映できず、売上減が目立つ。
    ・小売業:来店客数が減り、売上減が大きい。生活費の引き締めが影響。
    ・サービス業:観光や飲食は一定の需要があるが、コスト増で利益が減少。
    ・建設業:資材・人件費が高止まりし、受注の減少につながっている。
  3. 事業者の悩み(アンケート上位)
    ・売上・注文が減った(37件)
    ・人件費が上がった(29件)
    ・仕入れ単価の上昇(27件)
    ・電気・燃料費の高騰(18件)
    ・SNSやAIの使い方がわからない(17件)
    ・その他:需要の停滞、設備老朽化、後継者不足、資金回収の遅れ など
    →「売上の確保」と「コスト負担」が最大のテーマ。
  4. 今後の見通し
    資金繰りの急な悪化はまだ少ない → 今のうちに改善策をとれる。設備投資の意欲が少し戻りつつある 省エネや省力化への投資が広がれば、コスト削減や働きやすさ改善に期待。
  5. 今後の取り組み(提案)
    〇短期(今すぐできること)
    ・原価を見える化し、値上げやセット販売などで利益を守る。
    ・光熱費や仕入れを見直し、共同購入や仕入れ先分散でコスト削減。
    ・SNSを活用して商品を発信し、定期購入・回数券などでリピーター確保。
    〇中期(半年~1年)
    ・省エネ設備・自動化機器の導入(補助金や融資を活用)。
    ・お客様のニーズに合わせた商品・サービスづくり(健康志向、高付加価値など)。
    ・働きやすい仕組みを整え、人材確保や定着を進める。
  6. コメント
    筑後市の事業環境は「売上の減少」と「コストの上昇」の二重苦が続いています。ただし、投資意欲や新しい販促手段への関心も見られ、「守り」と「攻め」の両立がカギです。今は、利益を守る工夫(値付け・コスト見直し)、次につながる投資(省エネ・効率化・新商品開発)を同時に進める絶好のタイミングです。

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